妊娠して感じたこと

妊娠・出産

色々ありますが、大きく2つの事をすごく感じました。それは…

・妊娠ライフは思い通りにならないこと

・外からは幸せそうに見えていたけど大変なこと

でした。

妊娠ライフは思い通りにならない

流産、不妊治療を経て妊娠したものの、すぐに「切迫流産」と診断され、自宅安静となりました。

「妊娠は病気じゃない」という言葉、あれって「妊娠は病気じゃないんだから大丈夫」という意味かと思いきや、「妊娠は病気じゃないから特効薬なんてないから、体を大事にね」という意味だと知ったのはつい最近です。

その通りで、切迫流産で出来ることはひたすら横になる事。

今まで仕事をしていた自分からすると、不妊治療をして、あんなに妊娠を望んでいたにも関わらず(もしかしたら、不妊治療で迷惑を掛けていた負い目もあって)、元気なのに仕事を休まなくてはならない申し訳なさ、他の人にポジションを奪われるのではないかという焦り、いつまで休めばいいという出口の見えなさもあって、個人的にはしんどい期間でした。

そしてお医者さんは2~3週間程度安静にという話でしたが、「外出OK→茶色のおりものが出る→自宅安静」を何回か繰り返し、結果約5週間会社を休むことになりました。

 

しんどい期間ではありましたが、個人的には必要な期間だったと思います。なぜなら

「妊娠は自分の思い通りにならない(多分今後の子育ても!!)」

と改めて実感するきっかけになったからです。

 

不妊治療をしていた時から妊娠は自分の思い通りにならないと分かっていたはずなのに、どこかで「妊娠したら無事に赤ちゃんは産まれるもの」と思っていたんですよね…。

そんな訳も無く、自分が仕事に行きたくても関係なく、赤ちゃんを守れるのは自分だけ!自分の気持ちは関係なく休まなきゃいけない!という当たり前のことをしんしんと身に染みて感じた5週間でした。

 

その5週間の間にも保育園を調べたり(気が早いですが)、本を読んだりして自宅で安静に過ごしていましたが、そんな生活の中、

自分は以前と同じように働くことは出来ない。

と改めて感じることとなりました。

妊娠して、仕事より子どもの方がもちろん大事になり、前までは「他の人より頑張って責任ある仕事をしたい!」とギラギラしてましたが、妊娠して自分の人生の優先順位が変わったんだと実感したら肩の力が抜けたのを感じました。

もちろん、仕事は好きだったので仕事への姿勢は変わりませんが、以前は「ガンガンいこうぜ」だったのが仕事に復帰してからは「バッチリがんばれ」になり、仕事について少し一線をひいて俯瞰的にみれるようになったと思います。

この考え方は産休の事を考えて、部署が今後滞りなく機能するための引継ぎの中の心の持ちようとしても良かったと思いました。

以前であれば、自分の産休中に自分の能力を伸ばせる人達に羨ましさや焦りを感じていましたが、この休み以降は「人は人!自分は自分!」を割り切ることが出来たと思っています。

 

外からは幸せそうに見えていたけど大変なこと

妊娠している時はつわりは比較的軽め、切迫流産、切迫早産を告げられるも自宅安静で入院も無く、仕事もしており、トラブルは比較的無かった方に分類されるのではないかと思います。

実際、安定期と呼ばれる時期は(妊娠に安定期は無いと思った方が良いとは思いますが)、仕事が忙しかったこともあって残業していましたし。

(ただこの残業も、自分がこれだけ動いても赤ちゃんに影響がないんだという悪い成功体験だったとは思うので、妊婦さんはくれぐれも無理しない方が良いと思います。)

 

話は逸れましたが…、つわりは軽めで毎日少し気持ち悪いくらいで1回も吐いたことはなかったのですが、これは妊娠中ずっと続きました。

でも軽いとはいえ、地味にしんどいです。

これは本当に仕事に助けられました。仕事であれば否応なしに集中して業務をしなくてはならないので気が紛れて、しんどいながらも辛いなと思う時間が短かったのは本当に良かったです。

しんどかったのは切迫早産の時。

変わらず食べづわりはあるが体重は増やせないので食べられない、更に張り止め薬の副作用で吐き気を感じるも自宅で安静なので出来ることが限られて、自分の体調不良にひたすら向き合わされるという…。

そしてお腹も体も重い、昼も夜も眠いくせに夜は熟睡できない、好きだった緑茶はカフェインが気になって飲めないし、お寿司も万が一を考えると食べれない、妊娠後期になると逆流性食道炎で食道に胃液がせりあがってくるから横になるのに時間がかかる…。

 

あれ?思っていたのと違うな…。

自分は妊娠前、妊娠している方は「赤ちゃんに会いたいな~」みたいな事を言いながら、ふっくらしたお腹を撫でて幸せそうに過ごしているイメージでしたし、そんな目で「妊婦さんって幸せそうだな~」なんて見ていました。

同じ女性にも関わらず、本当にそんな勘違いしていた事を謝りたいです。(そういう妊婦さんも世の中にはいるのかもしれませんが。)

もちろん、赤ちゃんに会えるのは楽しみでした。

ですが、実際自分の赤ちゃんの成長は問題ないのか心配で検索魔になる事も多々ありましたし、切迫早産で自宅安静だった時は、体験談を読んだりして自分だけじゃないと思わないとやっていけなかったですし、とりあえず1日1日が早く過ぎてくれないかと祈るように過ごしていました。

 

妊婦さんの生活ってそんなキラキラしたものではなくて、通常の生活の延長に更に命の責任みたいなものが圧し掛かった、個人的には重苦しい、生活感のある、楽しみだけど、眠くて、しんどくて、という日々の積み重ねなんだな…。というのが本音でした。

あんなに望んでいた妊娠なのに、実際なってみると全然違うな。

妊活をしていた頃は、「不妊治療をしたことないんだろうな」という人の行動で勝手に傷付いたりして、「想像力の無い人にはならないようにしよう。」と反面教師にしていたつもりでしたが、自分も妊婦さんを色眼鏡で見ていたとは…。

とはいえ、妊娠ライフも同じ時間過ごすのであれば、出来るだけ楽しんだ方が良いと思います。

自分のしたいことをしていても(自宅安静の時は限られますが)、泣き声で中断されることはなく、赤ちゃんと文字通り一心同体で過ごすことが出来、また胎動で元気なことが定期的にわかって安心できます。

出産後はそういった過ごし方は出来なくなってしまうと考えると、今の時間を貴重なものとして過ごしたいと思います。